清泉寮 やまねミュージアム
概要
ここ八ヶ岳の清里には、清泉寮やまねミュージアムがあります。
1998年の春開館以来、ヤマネとヤマネの暮らす森を通して環境教育・環境保全の提案を行う日本で唯一の《ヤマネの博物館》です。写真やぬいぐるみなど、手に取って楽しめる展示でヤマネとヤマネの暮らす森、その森を未来へつなぐための提案を紹介してる施設です。
●生体展示(生きたヤマネの展示)はありません。
開館時間 | 10:00~16:00 |
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開館日 |
土・日・祝日(平日は団体専用日)
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入館料 | 420円(小学生以上) |
割引対象 |
320円(下記の条件に該当される方)
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TEL | 0551-48-3577 |
yamane-m@keep.or.jp | |
駐車場 | 清泉寮駐車場(山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンター南側) |
入館記念 |
入館された方には、年度ごとに色が変わるオリジナルピンバッジをお渡ししております。
※入館記念のピンバッジのため、ピンバッジだけの販売はしておりません。 ※無料入館者のお客様には差し上げておりません。 |
ニホンヤマネとは
ニホンヤマネは、体長約8cm・体重18gほどの大きさで、夜行性の哺乳類です。本州・四国・九州にのみ分布する一属一種の日本固有種で、国の天然記念物に指定されています。リスやネズミと似ていますが、別の種類になります。日本には数百万年前から棲んでいる生きた化石でもあります。森の木の上を生活圏にしていて、冬には、冬眠をします。2007年度に地元北杜市の「小動物」に選ばれました。
ヤマネの特徴
- ヤマネは甘いものが大好きで花や果実、蜜を食べます。トンボやガ、カマキリなどの昆虫も食べます。
- 寒い地方では秋から春まで半年もの間、落ち葉や枯れた木の穴の中で眠ります。身体をまんまるくして眠るヤマネは、冬眠中は体温を0℃近くまで下げて動きません。
- ヤマネは小さくて軽いので、木の先の細い枝でも逆さまになり、スケートをするようにスルスルと走り回ります。
- 背中に一本の黒い線があります。これは自分を枝と見せかけることで、天敵から身を守るためと考えられます。
- ふさふさのしっぽを持っています。5cmほどの長さのしっぽは、木の上で移動するときにバランスをとるのに役立ちます。
イベント・参加体験
企画展 【 2024年12月21日(土)~ 3月30日(日) *土日祝日のみ開館】
2024年冬特別作品展『色えんぴつで描く、ヤマネと森のなかまたち』
清泉寮やまねミュージアムにて渡邉愛美さんの 「色えんぴつで描く、ヤマネと森のなかまたち」を開催します。 色えんぴつで描かれたヤマネたちがこんなに繊細なんて! 静かな冬の森には、冬眠するげっ歯目ヤマネが眠っています。 まんまる可愛いその姿や、森の生きものたちが、繊細なタッチと鮮やかな色使いで描かれた作品。 清泉寮の森の中にひっそりたたずむミュージアムで、心がぽっと明るくなる絵画をぜひご覧ください。
開催概要 |
期間:2024年12月21日(土)~ 3月30日(日) *土日祝日のみ開館 |
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作者ごあいさつ |
私は幼い頃から絵を描くことが大好きで、色々な絵や漫画を描いたり、画用紙で絵本を作ったりしていました。大学の美術専攻では油絵や粘土彫刻、陶芸などを学びましたが、「色鉛筆画」自体は独学です。自分の好きなように、自分に見えている形や色の鮮やかさを、そのまま画用紙に表現するように意識して描いています。身近に生息する動物を描きたくて調べていたところ、都留文科大学 地域交流研究センターの北垣憲仁教授からヤマネのことを教えていただきました。とてもかわいい動物だなと感じ、描いてみようと思いました。幼い頃からずっと好きだった絵を、皆さんに見ていただける機会を作っていただき感謝しています。 |
作者紹介 |
渡邉 愛美(わたなべ あいみ) |
受賞歴 |
第34回 つるしん花いっぱい運動 花の絵コンクール 入選 |
常時開催
開催概要 |
オリジナル缶バッジづくりヤマネの写真やイラスト、ぬりえ、無地の用紙から自由に選んで、自分だけの缶バッジをお作りいただけます。
開催日:開館日 |
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開催概要 |
館内クイズラリー館内の展示を見ながら、シートの問題に答えていきます。知らなかった森のこと、やまねのことが楽しくまなべます。
開催日:開館日 |
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開催概要 |
ヤマネのぬり絵ヤマネや清里に住んでいる動物のぬり絵です。じっくり展示を観察してからぬるのもOK、自由にぬるのもOK。ご自由にお楽しみください。ぬったぬり絵はお持ち帰りいただけます。
開催日:開館日 |
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団体利用
清泉寮やまねミュージアムは、ニホンヤマネ(以下、ヤマネ)の紹介・保護を目的に開館した、日本で唯一のヤマネの博物館です。写真やぬいぐるみなど、手に取って楽しめる展示でヤマネのことを紹介しています。校外学習や遠足などでのミュージアムのご利用を検討されている場合は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
団体利用ガイド
開館時間 | 10:00~16:00 |
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団体専用開館日 |
月~金曜日
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入館料 | 320円(小学生以上/おひとり/当館限定のオリジナルピンバッジのお土産つき) |
入館記念 |
入館された方にはオリジナルピンバッジをお渡ししております。
※無料入館者(幼児・引率の先生)のお客様には差し上げておりません。 |
ミユージアム館内のご見学
1.導入トーク(約5分)
ご見学の前にミュージアムスタッフがヤマネの基本情報や旬のトピック、館内の見どころについてのご案内をいたします。
2.展示見学(約30分)
ヤマネの暮らしや保護活動の紹介を目的にレンジャーによる手作りの展示、写真や映像、巣などの実物をご覧いただけます。ヤマネの基本情報はもちろん、国内外から注目されているアニマルパスウェイ紹介コーナーは必見!
草原で昼食
ミュージアムの前には、草原が広がっています。清里の暖かい太陽と高原の風を感じられる、昼食会場です。
※雨天時はご利用いただけません。
オンライン館内ツアー
料金:45分 12,000円
館内の展示をオンライン上でご案内します。
当館までのお越しいただくことが難しい場合や、事前・事後学習を深めたい場合、教科、カリキュラム発展のために活用したい場合にご利用ください。
パターン2:ミニレクチャー&質疑応答
※時間・内容に関しては、可能な範囲で個別のご相談に対応いたします。
ヤマネの住む森を学ぶガイドウォーク
レンジャーがヤマネの住む森へご案内する、ガイドウォークと組み合わせてのご利用はいかがでしょうか?八ヶ岳南麓の高原の特性や動植物についての学びを体験を通して深めたり、自然の中でのいのちの繋がりを感じ、生物多様性について考えることができます。また、企業とのパートナーシップで実現した『アニマルパスウェイ』についてお伝えすることもできます。
期間 | 通年受入れ可能。季節それぞれの旬の自然を紹介しながら森を中心に過ごします。 |
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人数・対象 | 200名程度まで。 |
時間 | 2~3時間じっくりと体験されることがおすすめです。 |
料金 |
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料金利用例 |
児童40名で2時間の「ヤマネと森の繋がりを知り、生物多様性について考えるプログラム」をご依頼の場合(※キープ協会内で実施/お立ち寄り) 1時間あたり16,500円×レンジャー2名(参加者20名×2グループ)×2時間 =66,000円 ※この場合、児童1名あたりのプログラム単価は1,650円となります。 |
詳細 | 公財)キープ協会の環境教育事業部 |
団体のご予約について
・事前に電話にてご予約をお願いします。
・日時によっては、団体受入数に限りがあるものもあり、ご希望に添えない場合もございます。
・お申込み後に変更(到着時間、キャンセル等)が生じた場合は早めにご連絡下さい。
団体のお問合わせ・お申し込み
〒407-0311 山梨県北杜市大泉町西井出石堂8240-1 (清泉寮向かい)
TEL & FAX: 0551-48-3577 メール: yamane-m@keep.or.jp
ミュージアムショップ
ミュージアム内の一角にあるショップでは、ヤマネをモチーフにしたグッズを数多く取り扱っています。売店のみのご利用も可能ですので、ぜひお立ち寄りください。
商品 |
ヤマネのぬいぐるみ(マグネット付)清泉寮オリジナルのヤマネのぬいぐるみです。キュートなまんまる手のひらサイズ。おなかにマグネットが入っているので、連れて帰って冷蔵庫やホワイトボードにどうぞ! |
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書籍 |
ヤマネ関連書籍お子さまを中心に人気のあるヤマネ絵本をそろえています。 |
オリジナルグッズ |
やまねミュージアムオリジナルグッズ缶バッジやイラストグッズなど、ここでしか買えないオリジナルグッズです。 |
ヤマネの保護
お客さまから、よくいただくご質問で「(ニホン)ヤマネは飼ってはいけないんですか?」「家にヤマネが出るんですが、どうしたらいいですか?」と聞かれることがあります。ヤマネは飼うことはもちろん、捕まえることも、してはいけません。
ニホンヤマネについての法律
- ニホンヤマネは国の天然記念物に指定されています。
史跡名勝天然記念物に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、文化庁長官の許可を受けなければならない。<文化財保護法 第125条>
- ニホンヤマネは野生動物です。
鳥獣および鳥類の卵は捕獲等または採取等(採取または損傷)をしてはならない。
※鳥獣とは、鳥類または哺乳類に属する野生動物をいう(第2条より)
<鳥獣保護および狩猟の適正化に関する法律 第8条>
家にヤマネが出る場合
1. ヤマネは捕獲してはいけません。(捕獲目的で巣箱や、餌を置くのも違法です)
2. お風呂場やトイレはなるべく蓋を閉めるようにしてください。(水死してしまうことがあります)
3. バケツやつぼなど、深さのある容器はさかさまに伏せておくか、棒などを差し込んで置くようにしてください。(落ちて這い上がれず、死んでしまうことがあります。)
4. 子どものヤマネであれば直径1.5cmほどの隙間から入ってくることも可能です。よって、ヤマネが入ってこないようにするのは難しいです。(それだけ自然が豊かだということです、めったに見ることができないヤマネとうまく共存していきましょう。)
間違って捕獲してしまった場合
- 捕獲した箱の中に食べ物を入れるようにしましょう。
・くだもの(りんご・ミカン・ぶどう)
・ヒマワリのタネ、プロセスチーズ5mm角ほど(あげすぎはいけません、太ります。)
・水
- 隠れられるように巣材を入れましょう。
・ティッシュペーパーやぼろ布
・土・落ち葉(化学肥料などが入っていないか注意してください)
- 捕獲した場所、またはそこに近い木(の胸高)に箱ごとくくりつけるか、一段高い場所に箱ごとおきましょう。
・その際は、箱から出やすいように枝などを差込みましょう
・時間は夕方以降。ヤマネの動きが鈍い昼間に森に連れて行くと天敵に狙われやすいので注意!
- ヤマネが無事に森へ帰ったか、数日間様子を見て、その後箱は回収しましょう。
動物たちとの付き合い方
みなさんの住んでいる所には、色んな生き物がすんでいます。動物はなかなか姿を見せてくれません。野生の動物たちは、臆病で、恥ずかしがり屋です。皆さんの前に姿を現したときは、驚かさないように「そっと」見守ってあげましょう。
アニマルパスウェイとは
「アニマルパスウェイ」とは小動物のためのつり橋のことです。大きな道路では、動物たちが車にひかれてしまう危険や、隠れるところの無い道の上では天敵に狙われる危険があります。そのため、動物たちは道路で分断された隣の森に移動できなくなってしまうのです。やまねミュージアムではヤマネをはじめとする樹上性の(木の上で暮らしている)小動物の保護のため、現在もアニマルパスウェイの研究・改良・普及を行っています。
アニマルパスウェイの研究
清里のアニマルパスウェイは、様々な方のご協力を得て、実現しました。今も「どのようにしたら、もっと動物たちに使ってもらえるか」「様々な場所に設置していけるように費用をもっと安くできないか」など研究を続けています。やまねミュージアムでは動物のことは研究しているけど、橋をどのように作ったらいいかわかりません。そこで、有志で手をあげてくださった様々な方と研究グループを立ち上げました。
やまねミュージアムではこの活動を、大成建設(株)、清水建設(株)、東日本電信電話(株)、北杜市などとコラボレーションをしながら、実施しております。この活動は、日本土木学会から「環境賞」、いきもの企業にぎわいコンテストで「環境大臣賞」を受賞しています。